化粧水の作り方をご紹介!基本の作り方とアレンジ、注意点も
この記事について
スキンケアには欠かせない化粧水。
実は、自分で手作りの化粧水を作ることもできるんですよ。
自分で化粧水を作ると、必要最小限の材料で作れるので肌への負担を軽減できたり、市販のものより安く作れたりするメリットもあります。
今回は、化粧水の作り方をわかりやすく解説します。
自分好みの化粧水を作るアレンジアイデアや、化粧水を手作りするときの注意点についても説明しますので、ぜひ最後まで読んでくださいね。
このコラムは、私が監修しました!
教授佐藤 久美Satoh Kumi薬理学
私は、高校生の時に「薬剤師」になりたいと思い、北海道薬科大学(現科学大学)に入学しました。ところが、卒業研究で実際に研究室に入り、「実験」を経験してから、すっかり研究の虜になってしまい、卒業後、大学で研究を続けることになりました。研究は、辛いこともありますが、研究成果の発表の場である日本各地で開催される学会に参加し、他大学の研究者たちとの討論や、違う地域を「見て」、「食べて」を経験することが今の楽しみです。講義では、「薬理学」という科目を担当しています。「くすりが効く」プロセス、つまり、薬が体内に入ってから、「どこに」、「どのように」働いて、「どんな」作用を現すかを学ぶ教科です。
目次
化粧水を手作りするメリットは?
基本の化粧水の作り方を説明する前に、まずは手作り化粧水のメリットを知っておきましょう
メリット①肌や好みに合わせた添加物の少ない化粧水が作れる
ニキビが気になる、アルコールにかぶれるのでエタノールが入っていないものが良い、乾燥がひどい…など、肌の悩みは人それぞれですよね。
また、市販の化粧水は「肌には合うものの、香りが苦手」というように、理想としている商品が見つからないケースもあるでしょう。
手作りの化粧水なら、自分好みの香り・使用感のものを作ることができ、添加物の少ない化粧水にすることも可能です。
メリット②コストパフォーマンスが良い
必要最小限の材料で作る手作り化粧水は、市販の商品より安く作ることも可能です。
肌にとって保湿はとても大切なので、たっぷりと惜しみなく使える化粧水があれば肌のコンディションも良くなるかもしれません。
化粧水を手作りで安く作った分、乳液やクリーム、美容液などにお金をかけられるメリットもありますよ。
メリット③混ぜるだけなので簡単にできる
手作り化粧水は「混ぜるだけ」なので、誰でも失敗なく作ることができます。
慣れてしまえば5分でできてしまいます。
もし、作るのが難しかったり面倒だったりすると、「市販の化粧水を買ったほうが良い」となってしまいますよね。
作る手間や労力が少ないことは、継続しやすいという点からもメリットが大きいです。
基本の化粧水の作り方を解説!
それではいよいよ、手作り化粧水の基本の作り方を説明していきましょう。
分量は目安としてお伝えしますが、配合の割合を参考にして変えてもOKです。
【材料】
- 精製水 95ml
- グリセリン 小さじ2
- 100mlのボトル
【作り方】
- ゴム手袋やビニール手袋をつける
- ボトルをアルコールで消毒する
- 材料をボトルに入れ、よく振って混ぜる
なんとこれだけで基本の手作り化粧水は完成です!
とっても簡単ですよね。
材料の精製水、グリセリンはどちらもドラッグストアで購入可能です。
精製水にはコンタクトレンズの洗浄に使うものや、医療用のものなどもあるので、どれを選んで良いかわからない場合は、ドラッグストアの店員さんに相談してみてください。
手作り化粧水は1週間程度で使い切ることが推奨されているので、ボトルのサイズは100ml程度がおすすめです。
スプレーボトルが使いやすいでしょう。
容器の素材はガラス、プラスチックなどがあります。
ガラスの場合は、約80度の熱湯で10分以上煮沸消毒すると良いですが、ヤケドの心配もあるためプラスチック容器がおすすめです。
プラスチックボトルは100円ショップのもので良いです。
ただし、アルコールに対応していないプラスチックだと、ボトルが変色したり変形したりすることも。
以下のプラスチック容器は、アルコールに対応できるといわれています。
- ポリエチレンテレフタレート(PET)
- 高密度ポリエチレン(HDPE)
- ポリエチレン(PE)
- ポリプロピレン(PP)
ただし、購入の際は必ず説明書を読んで、アルコールに対応しているか確認してくださいね。
手作り化粧水のアレンジアイデアも紹介!
基本の化粧水の作り方をベースに、アレンジをして理想の化粧水にできるのも、手作りならではの魅力です。
ここからは、肌の悩みに合わせたアレンジをご紹介します。
保湿重視の化粧水
乾燥が気になるなら、尿素を加えて保湿力をアップ。
【材料】
- 精製水 95ml
- グリセリン 小さじ1
- 尿素 0.5g
基本の材料であるグリセリンも保湿効果がありますが、グリセリンは濃度10%を越えると逆に乾燥してしまうというデメリットがあります。
尿素は、精製水に対して濃度2.5%程度が適量です。
尿素の代わりにはちみつを入れても、保湿効果が高い化粧水が作れますよ。
肌を明るく見せる拭き取り化粧水
パッと肌を明るく見せたいなら、拭き取り化粧水を作ってみましょう。
【材料】
- 精製水 100ml
- クエン酸 10g
この化粧水は、コットンに含ませて、優しく拭き取るようにして使います。
クエン酸は酸性物質であり、アルファヒドロキシ酸(AHA)の一種なので、お肌につけると古い角質が皮膚からはがれ落ちる「ピーリング効果」があります。
そのため、拭き取ったあとはツルッとした肌触りになり、お肌もトーンアップすることが期待できます。
このあとに保湿効果のある化粧水を使ってくださいね。
香りを楽しむ化粧水
自分好みの香りを楽しみたいなら、精油をプラスしてみるのもおすすめです。
【材料】
- 精製水 90ml
- グリセリン 小さじ2
- 精油 0.4ml
精油は原液だと肌への刺激が強いため、精製水の0.5%以下になるようにしてください。
精油は種類によって肌への効果も異なりますので、自分の肌に求める効果が得られるものが選べると良いでしょう。
ただし、柑橘系の精油は紫外線に当たるとシミを引き起こす原因になるものもあります。
精油を選ぶ場合は、専門店で相談することをおすすめします。
手作り化粧水の注意点も確認!
手軽に作れる手作り化粧水ですが、注意点もいくつかあります。
正しい使い方をしないと肌に負担をかけるおそれもあるため、使用前に必ず確認しましょう。
注意点①パッチテストを行う
手作りの化粧水は必要最低限の材料からできていますが、肌に合わない人もいます。
使い始める前に、腕の内側などでパッチテストを行いましょう。
パッチテストは、皮膚に薄く塗るか、化粧水を浸したコットンを肌にしばらく置く方法があります。
30分程度様子を見て、赤みや腫れ、かゆみなどの異常がないか確認してください。
注意点②保管場所と使用期限を守る
手作り化粧水は防腐剤が入っていないため腐りやすいです。
必ず冷蔵庫で保管し、1週間程度で使い切るようにしてくださいね。
注意点③容器の消毒をしっかりする
化粧水を入れるボトルはしっかりと消毒し、雑菌が繁殖させないようにしましょう。
また、せっかく消毒しても、手で触ってしまうとそこから菌が繁殖してしまいます。
作るときはゴム手袋やビニール手袋をし、雑菌を混入させないようにしてください。
ボトルへの継ぎ足しはせず、作るたびにボトルは消毒をしましょう。
注意点④異常が見られたら使用を中止する
パッチテストで異常が見られなかったとしても、肌に何らかの異常が出た場合は、すみやかに使用を中止してください。
使用を中止した後もトラブルが続くのであれば、皮膚科を受診してくださいね。
化粧水の作り方は混ぜるだけ!自分好みの化粧水を作ってみて
肌にもお財布にも優しい手作り化粧水。
混ぜるだけで簡単にできるのがうれしいポイントです。
1番簡単な基本の化粧水であれば、精製水とグリセリンのみというシンプルな材料でOK。
基本の化粧水の作り方をベースに、肌の悩みや自分の好みに合わせて、保湿剤や香りをプラスするなどアレンジするのも楽しいですよ。
注意点は、シンプルな材料とはいえ、パッチテストで自分に合うかはしっかりと確認することです。
また、腐りやすいので必ず冷蔵保存し、1週間程度で使い切るようにしてくださいね。
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