COOPERATION

研究紹介

研究・産学連携

循環器疾患の病態の解明と新たな治療戦略への貢献

髙栗 郷 准教授薬理学

循環器疾患の中で、特に腹部大動脈瘤や動脈硬化の病態解明に取り組んでいます。腹部大動脈瘤は、腹部大動脈に瘤ができ、放置すると破裂する極めて生命予後が悪い疾患です。また、動脈硬化は全身の至るところで起こる可能性があり、脳で生じると脳梗塞の原因に、心臓で生じると心筋梗塞の原因となり、これも生命予後を左右する疾患です。さらに、治療薬に乏しい腎臓の線維化メカニズムの解明にも挑戦しています。

私はこれらの疾患の病態解明のツールとして体内時計に着目しています。これまでに、体内時計の乱れが乳がんやうつなどの病気の発症に関与することが報告されています。私たちの体内時計を動かす時計遺伝子の機能不全が腹部大動脈瘤や動脈硬化の発症にどのように寄与するかについて、細胞やマウスを用いて研究を行っています。

循環器疾患の治療・予防のため、体内時計を制御する新たな治療薬や治療法の確立に向けて基礎研究を遂行しています。

髙栗 郷 准教授

  • 学位/博士(薬学)
  • 研究分野/循環薬理学
  • 研究テーマ/1. 腎線維化メカニズムの解明と治療標的分子の探索、2. 腹部大動脈瘤の発症機序の解明と治療標的分子の探索、3. 体内時計の変調による様々な疾患の発症機序の解明、4. 血管石灰化メカニズムの解明と治療標的分子の探索、5. 抗がん剤副作用の機序解明