データで運動を支援する。
障がい者リハビリテーションでは、歩行動作の“良し悪し”を判断する際の評価基準としてエネルギーコストの測定が有用とされていますが、測定には大型かつ高価な三次元動作解析機器を利用する必要があります。そのため医療機関への導入は容易ではありません。このことから、リハビリテーションの効果は対象者の状況を医療関係者の主観によって評価しているのが現状です。この課題に対して、近年、モーションキャプチャーデバイスが次々に開発されており、人体の骨格や動作を簡単に計測・追跡できます。本研究は、これらを用いて安価でコンパクトなリハビリテーション支援システムを構築することで、これまで主観的だった評価を客観的なものにすることが目標です。その他、小中学校の体育授業において運動が苦手な生徒に自身の動きを客観的に把握することを促し、運動学習を支援するシステムの開発にも取り組んでいます。
稲垣 潤 教授
- 学位/博士(工学)
- 研究分野/情報処理工学、福祉情報工学
- 研究テーマ/簡便な動作解析システムの開発と応用に関する研究